ほとんどの国民が2月7日で緊急事態宣言が解除されるとは思っていなかったでしょう。やっぱり感があったので、菅総理が延長を決定したことにについて誰も驚かなかったと思います。寧ろ、この緊急事態宣言がどの位効果があるのか、海外のロックダウンと違って非常に生温いものなので果たしてだらだらとしていて大丈夫なのかという不安の方があったと思います。
そこで日本大学の大前氏にシュミレーションが依頼され“宣言延長の効果”を数字で説明したものがありましたので、まとめました。
- 予定通り2月7日に解除すると、緊急事態宣言前の水準である７８００人に戻るのは６月１２日ごろ
- １か月、解除を延長した場合は９月１０日ごろ
- １か月延ばすと延ばさないよりも３か月程時間が稼げるので、それだけワクチンを打てる人が増えるということになり、結果としてその後の感染者数の増加が緩やかになる
緊急事態宣言そのものが、皆の気を引き締める意味もあると付け加えておられましたが、確かに国民の善意のもとに行っていますのでそのようなコメントになるでしょう。しかしこの度飲食店の時短違反や入院拒否の場合の罰則が設けられました。これで感染者数が効果的に減っていくのであればよいのですが、なんか計画性が無く後付けで右往左往しているだけにしか見えません。やはり、徹底的にPCR検査をして感染者と非感染者を分けて、感染者数がある程度減った時点で指定感染症２類から５類に移行するのが適切だと思います。でもこの調子だといつまでたっても感染者数が増えた減ったと騒いでいるばかりで何も変わらないでしょう。完全なる治療薬が出現しなければマスコミも騒ぎ立てて恐怖を煽り立てるのをやめないでしょう。
どんどん経済が衰退して、店がつぶれ失業者が街にあふれ犯罪が増えるでしょう。政府はオリンピックを開催すれば辻褄が合うと思っているようですが、確かに日本側でオリンピック中止を申し出れば膨大な違約金を支払わなければならなくなるのでそれだけは避けたいですが、今の時点で誰が税金をつぎ込んでオリンピック開催を望んでいるでしょうか？一部の政治家とアスリート関係者やそれに乗じた業者くらいで、観戦して応援しようと元気のある人は少数派でしょう。
状況は刻一刻と変化しているのですから、その状況に合わせた政治力を見せて欲しいものです。
今でも何が正しいかは誰にも分かりません。数年あるいは１０年、それよりももっと年数が経ってから、ああすれば良かったと分かるかもしれません。しかし、今必要とされているのは正しい答えよりも恐怖と混乱を整理して一つにまとめるリーダーシップです。例えは悪いですが、ヒットラーなどの独裁政治が何故生まれたのかが今回良く理解出来ました。
世界的には、“戦後最も成功した社会主義国家”と言われる日本は象徴君主でしょうから、もっとその特殊性を利用して全体をまとめていくようにすればいいのではないでしょうか。
ここ数日間で、次々に新しい検査薬やワクチンの情報が出てきています。
長崎大学は２月３日、熱帯医学研究所と体外診断用医薬品を製造販売している「アドテック」が共同開発した簡易的な新型コロナウィルスの抗原検査キットを発表しました。キットの名称は「アドテストSARS-CoV-2」で綿棒で鼻の粘膜を拭って検体を採取して１５分で判定できます。PCR検査との陽性一致率は73.8、陰性一致率は100％のようでかなり制度は高いです。一度の検体採取で、別のテストカードを使えばインフルエンザウィルスの感染も検査出来て非常に便利です。早く結果が確認できるのであれば、早期発見での治療やクラスターの発生予防にもなります。こういった武器がどんどん増えてきているので、上手に活用するべきだと思います。
政府やマスコミは、既に発表されているワクチンの供給が遅れているとか足りないという不安を煽る情報だけでなく、未来に向けて可能性を見つめられる情報を発信しながら、迅速に動いて国民を安心させるべきだと思います。
